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弁護士特約は付けていた。
100対0事故にあって、使いたかった。
ケガは無く、車だけの事故(物損)だった。
でも結局、使わなかった。
あとから「使った方がよかった」と思った。
60代の今、振り返って書く。
使いたかったが、結局使わなかった
50代のとき、俺は100対0の事故を経験した。
過失はゼロ。完全に相手のミスだった。
そのとき、任意保険に付けていた弁護士費用特約を使おうか迷った。
だが最終的に、俺は使わなかった。
理由は単純だ。
「勝てない」「費用を回収できない可能性がある」と判断したからだ。
結果として、特約は使わないまま終わった。
100対0事故の現実
あの事故のことを少し書く。
スーパーの駐車場で、俺の車を駐車していたら、前から別の車に突っ込まれた。
完全に相手の不注意だった。
過失割合は100対0。
こちらに非はない。
だからこそ厄介だった。
100対0の事故では、自分の保険会社は示談交渉に入れない。
これを知らない人が多い。
過失がないということは、自分の保険を使う場面がない。
だから保険会社が「代わりに交渉します」とは言えない仕組みだ。
つまり、相手の保険会社と自分で直接やり取りしなければならない。
これがしんどかった。
相手の保険会社とのやり取り
相手の保険会社から電話が来た。
丁寧ではあったが、こちらの主張がなかなか通らない。
修理代の見積もりを出しても「この金額は妥当か確認します」と言われる。
こちらは被害者なのに、なぜこちらが交渉しないといけないのか。
理不尽だと感じた。
このとき弁護士特約を使うことを考えた。
だが、当時付き合いのあった修理屋のアジャスターに相談したら、
「弁護士を入れても、この内容では勝てない」と言われた。
それで諦めた。
結局、相手の保険屋と俺が直接やり取りすることになった。
仕事中に3〜4回、電話が来た。
こちらは被害者なのに、こちらの時間を削られる。いい迷惑だった。
俺は相手の保険屋に「修理しても完璧には戻らない。同じ車を持ってこい」と言った。
理由はあった。
整備士に「シャシーが歪んでいる。乗り続ければタイヤの片減りやハンドル取られなどの不具合が出る」と言われていた。
修理しても、車としては本当には元に戻らない(経済的全損で廃車になった経緯)。
だが返事は「修理代しか出せません」の一点張りだった。
こちらは被害者で、過失ゼロなのに、要求は通らない。
賠償に納得できる金額は出ないと、最初から諦めていた。
だから粘らなかった。それで示談した。
——だが、あとから思った。
「あのとき、弁護士に任せていれば違ったかもしれない」
アジャスターの言うことを真に受けすぎたかもしれない。
では、弁護士特約は不要なのか
そうとも言えない。
むしろ俺は、普通の事故ほど弁護士を使った方が楽だと感じている。
理由は一つ。
相手と直接交渉しなくて済むからだ。
- 過失割合の話
- 示談金の話
- 感情的なやり取り
これらを自分でやるのは、想像以上に疲れる。
時間もかかる。
弁護士に任せれば、その負担はほぼ消える。
弁護士特約の本当の価値
弁護士特約は「勝つための保険」というより、
交渉のストレスを減らすための道具だと思う。
- 相手と直接やり取りしない
- 法律の判断を任せる
- 感情に引きずられない
この点だけでも価値はある。
知人の体験で納得した
ある知人がこう言っていた。
「任意保険に弁護士特約ってあるらしいが、よく分からん。
でも保険屋に“弁護士に任せたい”と頼んだら――楽だった。
自分は何も交渉しなくて済んだ。」
その話を聞いたとき、俺は思った。
これは“勝つため”より、“疲れないため”の特約だな。
弁護士特約の費用と補償額
弁護士特約の上乗せは、調べたら会社で違った。
あいおいニッセイ同和損保は、自動車の事故だけの型で年4,200円、日常の事故も入る型で年6,300円だ(2026年(令和8年)1月以降に始まる契約)。
損保ジャパンは分割払いで月884円だった。
補償額は最大300万円までが多い。
俺のJA共済では、弁護士の費用は300万円まで、相談の費用は10万円まで出る。
この金額で、面倒な交渉を弁護士に任せられるなら安いものだ。
60代の今も、俺は弁護士特約を付けている。
あのとき使わなかったが、次に事故があったら迷わず使うと思う。
特約があるのに使わなかったのは、判断が遅かったからだ。
事故直後に「弁護士に任せたい」と保険会社に伝えるだけでよかった。
あとから考えると、もったいなかった。
あとで調べた、弁護士特約の使い方
俺は当時、弁護士特約の使い方を知らなかった。
あとから調べたが、知らないと損する仕組みがいくつかあった。
調べたら、弁護士特約は保険会社が紹介した弁護士に依頼しなければならないわけではないらしい。
自分で信頼できる弁護士を選んでいい。
ただし、紹介以外に頼む場合は、事前に保険会社に連絡しておくとトラブル回避になる、とのことだった。
もう一つ調べて分かったのは、自動車保険以外の特約も使えること。
家族が加入している自動車保険や、住まいの火災保険に弁護士費用特約が付いていれば、もらい事故にも適用できる場合があるらしい。
日弁連の交通事故相談センターでも紹介されていた。
自分の保険だけで諦めず、家族全員の保険を一度確認してみる価値はある。
交通事故は、扱う弁護士によって得意・不得意があるらしい。
事務所のホームページで「交通事故の実績」を見てから決めるといい。
無料相談を受け付けている事務所も多いと知った。
保険屋に任せる選択肢もあるが、
自分で探して選ぶ選択肢もある——
これだけは覚えておいて損はない。
正解は状況次第
100対0事故のように、
使っても結果が変わらない場合もある。
一方で、
過失割合や示談でもめる可能性があるなら、
弁護士特約は強い。
俺は今回は使わなかった。
だが次に同じ状況になったら、
迷わず使うと思う。
それだけの安心はある。
もらい事故で弁護士特約は使えないのか
俺の答えは「使える」だ。
使えなかったのではなく、俺が使わなかっただけだ。
調べたら、過失ゼロだと自分の保険会社が交渉に入れないのは、弁護士法72条で決まっているからだった。
あいおいニッセイ同和損保の質問集には「お客さまに責任割合が無い場合は、弁護士法(第72条 非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)により、保険会社は示談交渉を行うことができません」と書いてある。
東京海上日動も、もらい事故は保険会社が示談交渉できないと書いた上で、この特約を案内している。
もらい事故は、弁護士特約のいちばんの出番だ。
言うタイミングも調べた。
弁護士に頼む前に、保険会社へ連絡しておく必要がある(東京海上日動「弁護士等への委任および費用の支払いに際して、事前にご連絡が必要です」)。
俺が事故のときに欲しかったのは、この一行だけだった。
まとめ
弁護士特約は「勝つため」だけのものではない。
自分の時間と精神を守るための特約でもある。
必要かどうかは人それぞれ。
だが、付いているなら一度、役割を知っておいてもいい。
この記事と合わせて読んでほしい → 100対0の事故だったのに、保険で何も残らなかった話
俺の自動車保険の中身(弁護士特約300万円付き)→ 60代の自動車保険、月2,120円|JA共済の中身
まずは自分の保険証券を開いて、弁護士特約が付いているか確かめてほしい。
付いていない、あるいは保険料が妥当か分からないなら、条件を入れて他社と並べてみるのも手だ。
調べたところ、インズウェブはSBIホールディングスが運営する見積もりサイトで、1回の入力で最大20社の見積もりが無料で取れる。結果はメールなどで届き、しつこい電話営業は無いと公式サイトに書いてある。


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